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プロムス・ジャパン・ファーストナイト

プロムス ファーストナイト

イギリスで行われている世界最大の音楽祭「プロムス」が、初めて日本に上陸しました。
8月にロンドンで聴いたBBCオーケストラがやってくるので、早速ファーストナイトコンサートへ行ってきました。
渋谷のオーチャードホールです。

ロンドンで聴いた時は円形のロイヤルアルバートホールだったので、音が柔らかく上に立ち上るような感じだったのですが、日本のホールは音が前へ飛ぶように設計されているので、とても鮮やかな生き生きとした音色で、まるで違うオーケストラのように感じられました。
「プロムス」はプロムナードコンサートの略ですが、毎年でロンドンで2ヶ月にわたって繰り広げられ、最後のラストナイトは日本でいえば紅白歌合戦のような国民的行事として盛り上がります。
そしてラストナイトの最後では、英国国歌「ゴッドセイブ・ザクイーン」をみんな起立して歌います。
ですから、クイーンがコンサートの最後に「ゴッドセイブ・ザ・クイーン」を流すのは、プロムスを踏襲しているのだと思います。
クイーンが特別に変わったことをやっているのではなく、大衆のアイドルとして皆に受け入れられやすいことをやっているのでしょう。

ロンドンのラストナイトに招待された歌手は、衣装に色々な国の国旗をつけて歌ったりします。
フレディが大きな国旗を広げてステージを歩いたのも、ここからヒントを得たのではないかと思います。
フレディの国旗

フレディの「えーお」にも前身があり、1960年代に似たようなステージと客席の掛け合いがありました。
フレディの発明というわけではなかったのです。
フレディは1950年代、1960年代の音楽を聴きこんでいましたし、もっと遡って古い映画やボードヴィルなどを好んでいました。
ボードヴィルとは、17世紀末にパリで始まった演劇形式で、1900年頃のサイレント映画に取り入れられました。
こんなに古い時代のボードヴイルについて、私も全く知りませんでしたし、50年代・60年代の音楽についても、日本とイギリスでは情報量に圧倒的な差があったはずです。
フレディが慣れ親しんだ音楽の中から、自分の音楽をするすると紡ぎ出して来たわけですが、私たちはその背景となる音楽をあまり知らないので、その多彩な表現に驚かされるのです。
45年前ぐらいに初めてクイーンを聴いた時、「ポップだなあ、どうしてこんなにポップなのかなあ?」と思いましたが、その背後には欧米の膨大なポップミュージック世界が横たわっていたのですね。
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プロフィール

楽園のペリ

Author:楽園のペリ
1975年、初来日の武道館でクイーンを体験、フレディのファンになる。長らくクイーンのことは忘れていたが、映画を見て思い出し、フレディについて研究するうち、ついにロンドンのガーデンロッジや、モントルーのクイーンスタジオまで行ってきました!

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