西洋には「悪魔との契約」という概念があります。
悪魔と契約すれば、自分の力では獲得できなかったこの世での成功、権力、財力、快楽などを手にいれることができます。
その代わり、契約期間が過ぎれば、悪魔に魂を奪われることになります。
悪魔と契約をしたとされる人物で、最も有名なのは「ファウスト博士」でしょう。
16世紀のドイツに生まれたファウスト博士は、とても利発で神学を学び、神学博士になりました。
でも思い上がったところがあり、聖書をないがしろにして、天地の奥深くまで極めようとして、悪魔を呼び出しました。
ここで呼び出された悪魔メフィストフェレスとの間に24年間の契約を結び、ファウストは悪魔の力によって、あらゆる享楽的なことを体験しました。
悪魔、天使、地獄、天体の運行、神による天地創造などの知識を手に入れ、実際に地獄や星の世界も旅をしました。
ところが24年の契約期限の日が来ると、ファウストが住んでいた建物が大きく揺れ、ファウストが「助けてくれ!」と叫びました。
翌朝、みなが見に行くと、ファウストの身体はバラバラになっていました。
ドラクロワが描いたファウスト

この話に興味を持ち、生涯かけて「ファウスト」を書き上げたのが、ゲーテです。
ゲーテの「ファウスト」では、ファウストが悪魔と出会い、死後に魂を受け渡すことを条件に、現世でのあらゆる快楽や悲哀を体験させるという契約を結びます。
ファウストは純真なグレートヒェンと恋をし、子供もできますが、邪魔な母親を毒殺し、彼女の兄も決闘の末に殺してしまいます。
彼女は赤子殺しの罪で逮捕され、悲しい別れとなります。
様々な野望を果たしたファウストですが、最後に死ぬ時に、魂を取りに来たメフィストフェレスの意に反して、グレートヒェンの天上での祈りによって救済されます。
ゲーテをもとにしてオペラ「ファウスト」を作曲したのが、フランスのグノーです。
9月に英国ロイヤルオペラの東京公演「ファウスト」を見ました。
8月にロンドンへ行った時は、オペラのシーズンではなかったのですが、東京で見ることができたのです。
主演の歌手はイタリア人で、とてもすばらしい歌に感動しました!
ストーリーは、男性がどんなに悪いことをしても、最後には純粋な女性の祈りによって救われるというのは、ちょっと甘いんじゃないの?と思いますが。
グノーの「ファウスト」は、設定が19世紀のフランスになっているので、「地獄」という名前のキャバレーが出てきます。
これを見てフレディは「地獄って楽しそうだな」と思ったのでは?
イギリスのロイヤルオペラは、世界5大オペラの一つに数えられており、(他は、ウィーン国立歌劇場、ミラノのスカラ座、パリのオペラ座・ニューヨークのメトロポリタン歌劇場です) 1732年にコヴェントガーデンに建てられてから、長い歴史を持っています。

この世界最高のオペラハウスへ、オペラやバレエを見るために、フレディは17才から通ったに違いありません。
おそらく「ファウスト」も見たことでしょう。
学生は安く見ることができるので、あまりお金がなくても充分楽しむことができます。
このすばらしいオペラハウスがあるロンドンに住んでいたのですから、私は心底フレディが羨ましい!
これがフレディの愛した夢の世界

フレディはゾロアスターの悪魔や、キリスト教の悪魔を知っていた。
悪魔との契約をしたファウスト博士も一般に知られています。
フレディは若いころ、悪魔学の勉強をしていた。
・・・ということは、フレディも悪魔と契約して、世の中のあらゆる富と成功と快楽を手に入れたいと思ったでしょうか?
もしかして本当に契約したのでしょうか?
ま、まさか、そんなことは絶対に考えたくない!
でも世の中のあらゆる富と成功と快楽を手にいれたことは事実ですね。
ファウストは悪魔と契約をしてから24年で、体がバラバラになって死にました。
フレディは1970年にクイーンを結成してから21年で亡くなりました。
まさか「伝説になる」という契約をしたんじゃないでしょうね?!
彼は亡くなる何年か前から、時々大変何かに脅えていたと、ジム・ハットンが書いています。
それは何かの幻影に苦しめられていたのでしょうか?
たとえば悪魔が来るような?
でもそれは幻影にすぎません。
なぜなら日本には悪魔はいないから。
悪魔は人間の集団意識が作り出した影なので、日本に来ればいないのです。

1960年代から1970年代の英米ののロックシーンでは、悪魔的なバンドがいくつも活躍していました。
たとえばブラック・サバスはそのまんまですし、ジミー・ペイジもアレスター・クロウリーに傾倒して黒魔術に熱中していたとされますし、キッスも地獄からの使者ですよね。
ですから悪魔に興味を持つことは、それほど不思議なことではないのですが、あまりのめり込まない方が良いことは確かですね。
(そういえば、ジミー・ペイジもフレディと同様にアート・スクール出身なのですね)
それから、フレディが尊敬するヴァイオリニストで作曲家のパガニーニは、余りにもヴァイオリンが超絶的に上手いので、「パガニーニの演奏技術は、悪魔に魂を売り渡した代償として手に入れたものだ」と噂されていました。
この話にもフレディは魅了されたのかもしれませんね。
手塚治虫も「ネオ・ファウスト」を描きましたが、未完に終わり、絶筆となりました。
ファウストの物語は、多くの人を魅了してやまないのですね。
悪魔と契約すれば、自分の力では獲得できなかったこの世での成功、権力、財力、快楽などを手にいれることができます。
その代わり、契約期間が過ぎれば、悪魔に魂を奪われることになります。
悪魔と契約をしたとされる人物で、最も有名なのは「ファウスト博士」でしょう。
16世紀のドイツに生まれたファウスト博士は、とても利発で神学を学び、神学博士になりました。
でも思い上がったところがあり、聖書をないがしろにして、天地の奥深くまで極めようとして、悪魔を呼び出しました。
ここで呼び出された悪魔メフィストフェレスとの間に24年間の契約を結び、ファウストは悪魔の力によって、あらゆる享楽的なことを体験しました。
悪魔、天使、地獄、天体の運行、神による天地創造などの知識を手に入れ、実際に地獄や星の世界も旅をしました。
ところが24年の契約期限の日が来ると、ファウストが住んでいた建物が大きく揺れ、ファウストが「助けてくれ!」と叫びました。
翌朝、みなが見に行くと、ファウストの身体はバラバラになっていました。
ドラクロワが描いたファウスト

この話に興味を持ち、生涯かけて「ファウスト」を書き上げたのが、ゲーテです。
ゲーテの「ファウスト」では、ファウストが悪魔と出会い、死後に魂を受け渡すことを条件に、現世でのあらゆる快楽や悲哀を体験させるという契約を結びます。
ファウストは純真なグレートヒェンと恋をし、子供もできますが、邪魔な母親を毒殺し、彼女の兄も決闘の末に殺してしまいます。
彼女は赤子殺しの罪で逮捕され、悲しい別れとなります。
様々な野望を果たしたファウストですが、最後に死ぬ時に、魂を取りに来たメフィストフェレスの意に反して、グレートヒェンの天上での祈りによって救済されます。
ゲーテをもとにしてオペラ「ファウスト」を作曲したのが、フランスのグノーです。
9月に英国ロイヤルオペラの東京公演「ファウスト」を見ました。
8月にロンドンへ行った時は、オペラのシーズンではなかったのですが、東京で見ることができたのです。
主演の歌手はイタリア人で、とてもすばらしい歌に感動しました!
ストーリーは、男性がどんなに悪いことをしても、最後には純粋な女性の祈りによって救われるというのは、ちょっと甘いんじゃないの?と思いますが。
グノーの「ファウスト」は、設定が19世紀のフランスになっているので、「地獄」という名前のキャバレーが出てきます。
これを見てフレディは「地獄って楽しそうだな」と思ったのでは?
イギリスのロイヤルオペラは、世界5大オペラの一つに数えられており、(他は、ウィーン国立歌劇場、ミラノのスカラ座、パリのオペラ座・ニューヨークのメトロポリタン歌劇場です) 1732年にコヴェントガーデンに建てられてから、長い歴史を持っています。

この世界最高のオペラハウスへ、オペラやバレエを見るために、フレディは17才から通ったに違いありません。
おそらく「ファウスト」も見たことでしょう。
学生は安く見ることができるので、あまりお金がなくても充分楽しむことができます。
このすばらしいオペラハウスがあるロンドンに住んでいたのですから、私は心底フレディが羨ましい!
これがフレディの愛した夢の世界

フレディはゾロアスターの悪魔や、キリスト教の悪魔を知っていた。
悪魔との契約をしたファウスト博士も一般に知られています。
フレディは若いころ、悪魔学の勉強をしていた。
・・・ということは、フレディも悪魔と契約して、世の中のあらゆる富と成功と快楽を手に入れたいと思ったでしょうか?
もしかして本当に契約したのでしょうか?
ま、まさか、そんなことは絶対に考えたくない!
でも世の中のあらゆる富と成功と快楽を手にいれたことは事実ですね。
ファウストは悪魔と契約をしてから24年で、体がバラバラになって死にました。
フレディは1970年にクイーンを結成してから21年で亡くなりました。
まさか「伝説になる」という契約をしたんじゃないでしょうね?!
彼は亡くなる何年か前から、時々大変何かに脅えていたと、ジム・ハットンが書いています。
それは何かの幻影に苦しめられていたのでしょうか?
たとえば悪魔が来るような?
でもそれは幻影にすぎません。
なぜなら日本には悪魔はいないから。
悪魔は人間の集団意識が作り出した影なので、日本に来ればいないのです。

1960年代から1970年代の英米ののロックシーンでは、悪魔的なバンドがいくつも活躍していました。
たとえばブラック・サバスはそのまんまですし、ジミー・ペイジもアレスター・クロウリーに傾倒して黒魔術に熱中していたとされますし、キッスも地獄からの使者ですよね。
ですから悪魔に興味を持つことは、それほど不思議なことではないのですが、あまりのめり込まない方が良いことは確かですね。
(そういえば、ジミー・ペイジもフレディと同様にアート・スクール出身なのですね)
それから、フレディが尊敬するヴァイオリニストで作曲家のパガニーニは、余りにもヴァイオリンが超絶的に上手いので、「パガニーニの演奏技術は、悪魔に魂を売り渡した代償として手に入れたものだ」と噂されていました。
この話にもフレディは魅了されたのかもしれませんね。
手塚治虫も「ネオ・ファウスト」を描きましたが、未完に終わり、絶筆となりました。
ファウストの物語は、多くの人を魅了してやまないのですね。
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